ないものねだり 島と東京①
おはようございます、てしこです。
今日は、ないものねだりについて。
4年前の東京にいるときの、ないものは、「自然」や「個」でした。
朝は満員電車に埋もれて周りを見れば、みんな死んだ魚のような目をして、黒いスーツの軍団が、一部カツカツとヒールの音を響かせて、新宿西口の地下道をドブネズミのように、同じ方向に向かっていく…。
その大群の波から抗いたくて何度、足を止めて「会社サボりたい」と思ったことだろうか。
島生活では、行動範囲も狭い。例えになるかわからないけどわたしにとっては「ちびまる子ちゃんみたいな世界」(わかる?)
毎日同じ顔ぶれにあって、道ゆく人が知り合いで、挨拶して、職場までは車で10分。
立ち寄る商店、行きつけの店は選択肢がないから、もう決まっている。
店に入る時も必ず、「こんにちはー」とものを言って入って、ちょっと世間話の立ち話。
大群に埋没することなく、「個」として生きていく。
歩けば、山々が、海が。自然が。
朝、目覚めて洗濯物を干す時には、鳥のさえずりが。
心の余裕さえあれば、ふと足を止めて、自然に身を任せることができる。
人間や都会の世界では満たされなかったものが島にはある。
それでも、何かが物足りないと思って、求めてしまう。
ないものねだり。
てしこ